メニュー

【復職前検査には、抗体検査】

[2020.09.16]

PCR検査は、感度が非常に良い。

検査する我々としては、検体採取から検体の保管までの間に汚染、混入しない様に最新の注意を払っている。これまで、連続して陽性となる事例はない。しかし、微量でも陽性となる可能性が高い検査です。同乗者を検査する場合などは、車内で唾液が飛散する可能性は否定できない。念のため患者様にもマスクを取らずに下に少しずらして鼻の穴から綿棒(スワブ)を挿入して採取する方法を取っている。無論、手袋は毎回交換して検査の際は新品を使用している。しかし、見えない唾液が少量でもどこかに残っていて、それを触った部分が次の検体に入り込めば陽性となることもあり得る。検体を溶解する溶液に核酸の一部でも混入してしまえば、PCRでそれが増幅されることはあり得る。非常にデリケートな検査になります。

あい小児科PCRセンターでは350回以上の検査を行った。PCR検査で、検出された事例の中で既に一度陽性となった方の再検査では100%陽性となったことはメールで報告済みです。2週間前後では、鼻咽頭スワブでのPCR検査は陰性になりません。従って、当院ではPCR陽性者の再検査を中止いたしました。

では、4週間隔離、休職する必要があるのか、無いのか不安になります。14日間の待機期間を置き、症状が改善されていれば概ね感染力は低いと判断され、退院、ホテル療養も終了となります。ただし、ウイルスが体内にいないとは証明できません。PCR検査をすれば、陽性となる可能性が高い期間は続きます。仕事や学業に復帰して良いのか、悪いのかについては、どのぐらいウイルスを排出するのか、しないのかが問題になります。予防、個人防護の使用状況によっても変わると考えられます。では、目安として何か良い方法は無いのか?

提案できるとすれば、抗原検査です。

臨床的な咳、発熱などがなく、血液検査で一般的な炎症兆候が陰性化し、かつ抗体検査でIgGが陽性であれば新型コロナウイルスに対して免疫を獲得し治癒に向かっていることは間違いありません。それ以上は調べることができません。

咳などでウイルスを飛散する可能性が少なく、

白血球やCRPが陰性化し体内の炎症が沈静化し、

IgG抗体が上昇していることを確認する。

この3点が確認できていれば概ね隔離する必要が無いのではないかと考えております。PCRの陰性化をもって復職とする就業制限はやや厳しい印象を受けています。肺炎を併発した場合などは咳が長く続きます。PCR陰性となった後にも咳が残ることは多いです。その辺はやはり、産業医が個別に判断するしかないと考えております。最終的には、職場や学校の責任者が決めるしかありません。

休業を義務付けるならば、補償をセットにと随分叫ばれました。

就業制限を義務付けれならば、復職条件を明確に!と誰か訴えてください。

新型コロナウイルスに感染した方々、ポストコロナの方々への医療は明らかに不足しています。PCR検査も、4週過ぎれば陰性になります。ポストコロナには、抗体検査です。健康保険の適応が無いことが問題となっています。今後は、あい小児科PCRセンターでも血液検査・抗体検査ができるように準備する方向です。今しばらくお待ちください。どうしても抗体検査をやってほしいという方には、個別に対応いたします。(当院では4月から7月までは、抗体検査を実施してきました。)現在は、PCR検査の必要性が高い為その他の検査は実施しておりません。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME