メニュー

緊急提言

[2022.01.20]

蔓延防止対策を適応、施行する前に現場から提言すべきことができた。

1,検査のメインを抗原検査とする。

2,濃厚接触者の検査は、症状が出てから、あるいは陽性者との接触から3日後。

3,全事業者に、抗原検査キットを可能な限り配布する。

オミクロン株の想定外の感染急増により、行政は混乱を極め、前例に乗っ取った法律は的が外れている。専門家会議の意見が反映されていないルールを現場に当てはめると当事者は困る。それだけ。

オミクロン株の特徴やデルタ株との違い。

 

オミクロン株

デルタ株
潜伏期間 2~3日 5日から14日
感染力 非常に強い 強い
症状 のど、鼻、胃腸炎、重症化はまれ 気道全体、肺炎、味覚障害、胃腸炎

以上の特徴から考えて言えること。

1,オミクロン株は、潜伏期間が短いため3日待てば症状がでる、あるいは検出可能となる。

2,オミクロン株は、感染力が強いのは上気道(鼻、のど)にウイルスが多いため咳、痰で拡散する。逆にウイルス量が多いため、症状が軽くても抗原検査で容易に診断可能。つまり、PCRを待つ必要はほとんどない。意味がないと言っても良い。濃厚接触者で抗原検査陰性であれば、潜伏期間だと考えられる。オミクロンでも、デルタでも潜伏期間(つまり感染暴露したが、体内のウイルス量が少ない期間)は、PCR検査をやっても陰性だ。

3,オミクロン株は、軽症が多い。つまり、かぜ症状すら出ず胃腸炎と誤診される可能性がある。(ウイルスは、検査をしないと検出できない。)症状は胃腸炎でも、新型コロナウイルスのオミクロン変異株感染であることがある。つまり、特に子どもがお腹を下したり、嘔吐した場合などもオミクロン株を疑って抗原検査を実施すべきである。

4,オミクロン株は、症状が軽くてもウイルス量が多いことが解った。あい小児科は、自院でPCR検査を実施しているので、Ct値という数字で感染を判定している。オミクロン株は、軽症例がほとんどだがウイルス量は、デルタと全く変わらない。通常のPCR検査ではオミクロン株か、デルタ株かの判定は困難。しかし、判定する必要はない。逆に言うと、症状が軽くてもウイルス量が多いので判定しやすい。ウイルス量が多ければ、抗原検査で陽性判定できる。感染拡大を受けて、検査会社に外部発注している自院で判定できない医療機関は、数日結果を待っている。感染のスピードが速いオミクロン株の対応としては、数日の遅れは致命的でもはや意味がない。解決法は簡単だ。感度の良いPCR検査でウイルス量が少ない方を見逃すことがないことを優先し、急増している感染者の判定を数日遅らせるのは良い判断とは言えない。今、必要なのは迅速な診断だ。発熱外来では抗原検査キットで全例即座に診断を付けるべきだ。会計までには、ほとんどの事例で陽性判定できる。町のPCR屋さんを自負する自分が言うのもなんだが、

ずばり、今すぐ検査の主体を抗原検査に変更すべきだ。

抗原検査キットを、全国民がいつでも検査できるようにしたら良い。

実現可能だと私は考えているがいかがなものか。ぜひ、検討してほしい。

ちなみに、あい小児科は3000人分の検査キットを確保した。診察時間内に御来院ください。埼玉県民は無料で検査できます。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME