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一気にコロナがぶり返したのは間違いない。

[2022.07.01]

コロナが間違いなく増えた。

先週までの4週間、発熱外来のコロナ陽性率は1割を切っていた。しかし今週、2~3割まで上昇した。発熱者の中のコロナ患者が増えたのだ。ただことではない。医療機関、発熱外来における陽性率が増えたことは、ほかの病気を差し置いてコロナが増えてきたという事だ。

しかし、子どもたちもワクチン接種していることもあり比較的軽症だ。ワクチン未接種層にとっては、警戒すべき感染症なのかもしれないが、ほとんどのワクチン接種者にとっては現状ただのかぜであり、重症化でICUが埋まるとは考えにくい。しかし、感染爆発が起こった場合は、リスクの高い人が感染することになりいずれICUが埋まり、危機的状況となる可能性は否定できない。

今、気になるのはワクチン2回接種を終えたばかりの未就学児の感染が見られることだ。つまり、ワクチンは感染予防には効いていない。重症化予防には効果的だという印象だ。感染防止に効果が無いとすると、保育園、幼稚園でのクラスターは避けられない。来週あたり、保育園、幼稚園が危ないかもしれない。

本当に知りたいのは、オミクロン株が流行した1月以降に感染した子どもたちが、どのくらい再感染するのかという問題だ。

1カ月程度の間隔で発熱した場合、前回の感染の残り、ウイルスの遺伝子断片が残っていることがありPCR陽性となるケースが多い。つまり、偽陽性となる。偽陽性かどうかは、ウイルス量を推定しながら医師が臨床症状と合わせて判断するしかない。2月の株に感染した人が今回の株に感染するとなると、ワクチンも過去の感染も、今流行し始めているコロナに免疫、つまり感染防護する力が弱いのかもしれない。ワクチンも、過去の感染経験も、重症化予防には役に立っているのであれば幸いだ。重症化しなければ、最終的に医療ひっ迫にはつながらないのではないかと期待するしかない。

ただ、感染は確実に広まっていることは事実のようだと実感した一週間だった。来週発熱したら、3人に1人は頃だと予想できる。あい小児科PCRセンター1万人以上のこれまでのデータでは陽性率は27%だ。最も流行した時期は60%を超え、週単位では7割を超えたこともある。今、陽性率が通算の陽性率に迫ってきている。つまり、流行の兆しが見えたという事だろう。

空調のことを言っている医療者がいるが、エアコンだけが原因ではないのは明白だ。先週までは、マスクをはずせとさんざん報道していた人たちは、何を思っているのだろうか?

とにかく、感染した時の対応を準備した方が良いだろう。それより優先すべきは、指定感染症の引き下げ、隔離義務の撤回・終了だというのが私の意見だ。極端な話を言えば、陽性者の届け出義務を終了し、指定医療機関のみでモニタリングするその他の感染症と同じレベルにするのはどうか。

韓国の大統領選挙期間中、コロナ感染者数が急激に上昇したことは他人事ではないだろうと思う。これから感染者数が下降する要素は何もない気がする。

さて、政治家の皆様はどのような政策でコロナを封じ込めるのか?まさか中国をまねたりしないだろう。

見物だ。

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