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毎日PCR検査で陽性判定している医師からのアドバイス。

[2021.01.07]

新型コロナウイルスが怖いのは、見えないから。

私は、PCRという機械を自在に扱って誰が陽性者だか解ります。しかし、ウイルス自体は見えません。ウイルスのRNA量を相対的に見ています。

ウイルスは電子顕微鏡でないと見えません。普通の顕微鏡では見えないのです。

解らないものをどうやって理解したらよいか?

https://www.covid19-yamanaka.com/

正しい知識を得るには、学識者の意見、特に感染症専門でもないのに科学的に正しい情報提供をしたいという山中教授の情報提供サイトは非常に参考になると思います。

論文を理解するのは大変だという人に向けて。

私たちのスタッフは、夏以降感染者が一人も出ておりません。夏前は診断が付かなかったので解らないというのが正解だと思っています。

なぜか?

あい小児科では、毎月定期的にPCR検査を実施してきた。家族を含めた体調不良者や発熱者は、出勤を停止し、即時PCR検査を行った。春先から、感染症委員会を立ち上げ、個人防護具(PPE)の購入を全力で行い充実させた。PCR外来の感染者数や東京のモニタリングを見ながら、訪問診療や訪問看護、訪問リハビリのスタッフのPPEレベルを全体で調整した。ガウンやN95マスクを大量購入した。その程度です。実は今一番頼りになるのはN95 マスクです。これが無くなったら、私も外来を閉鎖します。それぐらい大事です。

つまり特別なことはやっていない。手袋、マスク、ガウン、ゴーグルもしくはフェイスガード。これを賢く使ってきた。道具どうこうより使い方です。

実はこれだけで感染は防御できたことになる。年末年始からも、体調不良者は出ていない。今日職員PCR検査の予定。月二回実施。

 

これでも難しいという人に向けて。

実は、感染対策は日頃の行いがすべてになります。

誰が感染者が解りません。自分以外の全員が感染していると想定して対応する。言い訳無用。ウイルスは、年齢性別関係なく人間に対して感染します。

私も最初は、変なうるさい医師だと思われていた。2月ぐらいからつなぎの防護服を着て訪問診療したり、眼鏡の上からゴーグルをつけたり、鳥さんマスク(N95 マスク)をつけて子供に笑われたりしました。感染が広がった今、逆にこのほうが安心で誰もがPPEを身に着けたいと思っていることでしょう。私たちは1階の外来から出る時、PPEは全部捨てます。PPEについたウイルスは見えないので外に持ち出さないためです。発熱外来で使ったマスクやガウンは使い捨てる必要があります。手袋、マスク、ガウンは大量消費するので厚生労働省からも支給が来るようになりました。大変助かっております。100枚防護服を支給されても、4人で外来対応、途中休憩でガウンを脱ぐと一日8枚使います。12日間しか持ちません。N95 マスクは、支給されません。草加八潮医師会から少し支給があったぐらいです。N95マスクは高額なので外来のものは一日使いまわしています。これも本当は使い捨てが良い。つけているときは良いが、外すときに手についてしまったり、口や鼻からウイルスが入る可能性も否定できない。何しろ見えないからとにかく厳しく自分たちの行動を律する必要があります。

これまで一年近くやってきた感染防護対策は、私たちにとっては練習でした。これからが本番です。3ヶ月続ける必要があります。

基本的に言われている、3密を避ける。食事や洗面台、トイレなどは十分感染に気を配る。予防するにはまずこれです。

感染の兆候があれば直ちに検査を受けて隔離、収束させる。

どんなに感染が広まってもやることは一緒。感染者の早期同定隔離。見えないウイルスを見える化して、他人に感染させない対策を取る。これしかない。

PCR検査は、同定するための最終手段です。抗原検査は医師が総合的に判断するときに使います。抗原検査やってくれという患者に使うことは絶対ありません。私の場合、PCR検査とそれほど時間的な違いは無いのでほとんど使うことは無い。救急病院で今すぐ診断したい場合に使うのが抗原検査。3時間待てないなら抗原検査。待てるならPCR検査の方が確実に診断確定できる。

感染の兆候があればWEB問診に入力していただきPCR検査を受けてください。感染の兆候があればもちろん健康保険の適応でPCR検査ができます。自費診療は、帰省、渡航目的や職場の要請により検査する場合がほとんどです。

あまり注目されていないが、次の一手はワクチンです。明日、二個目の超低温冷凍庫が搬入されます。ファイザー社のワクチンの受け入れ態勢は万全です。あい小児科の柱は、乳児も大人も予防接種です。

 

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