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予想に反して、病床使用率が上昇した。

[2022.08.16]

各地で検査→登録センターができたことで陽性者数が上昇しているのは確かだ。

しかしそれは、若者、軽症者でこれまで見えていなかった数字が見えただけの話であった。注目すべきは、東京都の病床使用率が、軽症、重症ともに上昇傾向にあることだ。高齢者のコミュニティに感染が拡大した結果なのか、若い世代の重症例が増えているのか?要するに肺炎に移行した数が増えた原因は、高齢者の素因によるものか、元気な人が重症化する恐怖の感染症なのかどうかだ。あるいは単純に感染が爆発的に増えてきているのか?

病原性が高くなっているならば、登録センターから医療機関への紹介も増えるだろう。

昨日、埼玉県は7128人。県のなかではトップクラスの感染者数だ。四国や九州だったら、ロックダウンしそうな数だ。

今週、水曜日、木曜日の数字が一つの指標になると考えて注目している。15000人を超え、2万人越えなんてことになれば、流行が更に深刻であると言えよう。それは徐々に病床利用率上昇につながり、ホテル療養も難しくなってくる。

残念ながら私の楽観論はもろくも崩れそうな予感がしている。

小児科の問題は、コロナ以外が増えていることだ。RSウイルス、ヒトメタニューモウイルス、手足口病、ヘルパンギーナ。特に注意すべきは、2歳未満のRSウイルス感染症だ。初回感染の場合、入院が必要になることもしばしばある。リスクの高い子どもたちは、2歳まで公費でRSウイルス抗体注射療法(シナジス@)を実施できる。小児科での予防注射として大きな仕事の一つだ。ただ、リスクの高い低体重児や心疾患のある子供たちだけが対象なので全員が接種できるわけではないことが注意点だ。

親がコロナで隔離、子どもがRSウイルスで入院なんてことになると、当事者は大変だ。子どもには、子どもに多い感染症があり大人より咳、熱を出すことが多い。親子で違うウイルスに感染することもあり得るわけだ。付き添う親がコロナだと、何かと難しくなる。

そしてこれから秋冬にインフルエンザウイルスが入ってくると予想できる。2年間全く流行しなかったので、初めてインフルエンザに暴露されるナイーブな3歳以下の子供たちは、特に要注意だ。草加市は、インフルエンザ予防接種は任意であり、有料だ。草加で小学生を育てていたが、接種しない親も多い。コロナワクチンが無料でどれだけ有難いかよく解る。この冬は、インフルエンザ抗原検査キットも薬局で販売するようなことになるかもしれない。

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