学校医として、オミクロン株にどう対応するのか?
草加市立高砂小学校の学校医をはじめとして、市立保育園、民間保育園、医療的ケア児が使う重症児デイサービス、大人の障害者が通う生活介護など10施設以上の嘱託医をしている。
勿論、医療的ケア児が通う重症児デーサービスは毎月訪問してアドバイスしつつケアを担当するスタッフへのワクチン接種なども積極的に行っている。病院並みの感染対策が必要な施設と考えている。
では、公立小学校や保育園はオミクロン株に対応した対策をどのようにしたら良いか?
現状、10代後半から20代前半が中心の新型コロナウイルス感染者となっている。一人暮らしでなければ、家族に感染する。職場の方や、友達などが濃厚接触者となり14日後には周りに多くの感染者が出る。
今感染者が急増しているのは、年末年始の感染だ。今週から学校が始まり、学校で感染が広がると、来週、あるいは再来週に陽性者が急増することが予想される。加えてオミクロン株は、無症状(無症候、自覚症状なし)あるいは軽症のことも多いため、おおいに生活の中に入り込んでくることが想定される。小学校での蔓延防止と教育を継続するのは難儀だ。
発熱でスクリーニングしても、オミクロン株はすり抜ける。では、どのように早期発見するか?
職員検診しかないだろうと思う。後は、生徒任せ、親任せ。いろいろ言ったところでウイルスは見えないから、検査するしかない。
大きなクラスターにより一斉休校すれば学びの機会が失われる。
できるだけ多くの学校生活を確保したいのであれば、教員は毎日検査を受けなければならない。我々医療関係者と同じにすべきだろう。生徒全員PCR検査の定期的実施は、現実的に難しい。
昨年夏にアップされていた山梨の県立高校のマニュアルを見てみた。
http://www.niratakah.kai.ed.jp/wp-content/uploads/2021/08/R03COVIT-19_Guidelines0801.pdf
今回のオミクロンに対しては、どのようなマニュアルを作成するのだろうか?
2月末までは、非常事態、緊急事態だと思って対応するのが妥当だろう。
医療的ケア児に関しては、利用者も含め頻回な検査が大事だ。感染リスクが高い埼玉県は、やるべきだろう。無料検査はそのためにある。今やらないで、いつやるのか?
先生方こそ、いつ検査するの? 今でしょう。