埼玉県だけが感染真っただ中であるのはなぜだ。
昨日3月27日の埼玉県新型コロナウイルス新規感染者数は、3939人。
蔓延状態が続いている。
なぜか?
さいたま市、川口市、越谷市で蔓延しているのは明らかだ。そこが下がりきらない限り、1000人以下にはなりそうにない。
八潮、草加では子どもたちの中でクラスターが起こっている。
卒業式クラスターと、保育園クラスターだ。
幼稚園は、春休みに入りみんなお休みだから家庭内感染のみ。今、外来に来る子供たちは、卒業式感染と、長期休みの少ない保育所、保育園での感染だ。
さいたま市、川口市、越谷市が高止まりしている理由はわからないが、みなし陽性がそれなりに計上されている。みなし陽性を出さなければならないということは、受診して検査を受けられないという事だろう。検査へのハードルが高い、つまり検査に対する医療体制が十分でない可能性が高い。その他の地域は概ね検査できて、小さなクラスターのみで抑えられているのだろうと推察している。
埼玉県から、無料検査の受託費用が減額されること、無料検査を終了する予告が来た。公的な資金で検査をすること、税金をつぎ込むことをやめるという指令だと受け止めた。無症状の場合、検査を受けられなくなる。
そろそろコロナが落ち着いてくれればよいのであるが、一日4000人新規感染者が出ているにもかかわらず、行政が手を引いて大丈夫なのだろうかと一抹の不安を抱えた今日この頃である。
抗原検査は有用だが、唾液での抗原検査は精度に欠ける。抗原検査といえど、鼻咽頭粘膜から正しく検体を採取しなければ、判定できないことも多い。
今年の冬も、インフルエンザが来なかった。突発性発疹以外の感染症は軒並み届けられていない。単発的に、感染性胃腸炎などもあったが、いわゆる感染症はほとんどといってよいほど蔓延しなかった。国策として実施した緊急事態宣言や蔓延防止対策は、あらゆる感染症を防御することを実証したような2年であった気がする。逆に言うと、2シーズンもインフルエンザウイルスに暴露されなかった子どもたちが今後どのような症状がでるのか少し心配でもある。
未来の心配より今飛散する花粉の量が半端ない。
新学期が始まれば、水いぼや接触による感染症が再び増えるだろうと予想している。隣の川口市の感染がいつ収まるのかについて今後も注目してみたいと思っている。