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支援学校や支援学級、生活介護にも感染が広がった

[2022.01.30]

私がPCR検査をやると決めたのは、医療的ケア児の訪問診療を継続するために自分がPCR陰性であることを確かめたかったからだ。医療的ケア児をはじめ、支援学校、支援学級、大人方々の通所施設である生活介護やデイサービスでも感染の報告が入ってきており、施設側のスタッフが対応に追われている。医療的ケア児も、支援学級に通う子どもたちも、支援が必要な大人たちも基本的な感染対策(うがい、手洗い、マスク、手袋など)が難しいことが多い。可能な限りゼロコロナを目指して支援してきたが、とうとう先週私が嘱託医を務める大人の施設にもオミクロン株が入り込んでしまったようだ。私は完全防護で訪問しているので、濃厚接触者に認定されることは無いが実質的には休園、休止になってしまったところがほとんどだ。幸い、当該施設の職員は当院で検査して陰性を確かめられた。幼稚園や保育園では保育士などの先生方や運転手の方などにも感染が広がっているケースが多い。未就学児の施設では、感染を止めるのは困難であり、一定期間休園措置となる。医療的ケア児が通う重症児デイサービスも、休園しがちだ。個々の利用者である医療的ケア児の体調管理が難しいことは言うまでもないが、胃ろうや気管切開、人工呼吸器を普段から使っている子どもたちへのコロナ対策は困難を極める。究極は、集まらない方が良いという結論になり、休園となることも多くなる。

コロナワクチンブースター接種を行う機会が12月にあったが、行政から止められたのが今になって効いている。河野前ワクチン担当大臣が、平等よりスピードだろとツイッターに投稿したちょうどその頃私はブースター接種をしたいと正に準備をしていた。医療的ケア児のスタッフぐらい接種間隔の例外を認め可及的早期にできるならば予防接種しても良い、ワクチンクーポンが無くても医師の判断で接種して良いと言ってくれればできた。全例予防接種の事故届を出せと言われたら医師側も接種を見送るしかなかった。そこまで行政に盾突いて予防をするかと言われればノーだろう。支援学校しかりだ。支援学校の子どもたちのコミュニティにオミクロン株がひとたび入れば相当なダメージを残すことは容易に予想された。県は、動かなかった。私以外は批判しないだろうが、県の責任は重い。勉強会やるぐらいなら、余ってるワクチンをハイリスクな仕事をしているスタッフに接種できた。今更ながら、事故届を出してまで予防接種に踏み切れなかった自分に対して失望している。あの時点で今の現状は決まっていたのだと思うと残念で仕方がない。私が好意にしている高齢者住宅の入居者様には、こちらの予定に合わせていただき強引にブースター接種をした。大変だったが、全く後悔はない。少なくともブースター接種していたら高齢者でもある程度安心して入居生活を続けられる。この決断を年末までにできたのか、できなかったのか?運命の分かれ道だった。私は年始にコロナワクチンブースター接種を臨時で、医院枠でやるという指示を出したが、草加市から反対されてできなかった。あそこで接種していれば今回の感染爆発に間に合った。

正に、正念場だった。私の意見に同意していただけた一部の方々は今安心して暮らしたり事業を継続しておられる。そうでない大勢に人は感染の恐怖におびえなければならなくなった。私の家族もまだブースター接種していない。私的な理由で接種を早めた訳ではない。優先すべきは、ハイリスクな方々だが行政にその判断はできないのだろう。予防接種行政の対応には落胆した。

この後悔を忘れずに、子宮頸がんワクチンを大事な女の子のために接種したいと思う。もう、コロナは終わりで良い。何もやることは無い。検査して7日間休んでいれば治る。高齢者は予防薬飲めば良い。検査が遅いだのなんだの言う医療機関に受診しなければよい。緩和ケアを10年以上やって自分より年下の女の子を大勢看取った。小さい子供を残す若いママの緩和ケアは大変だ。若いママを若いパパや、おばあちゃんが看取るのだ。成人していない子どもが残された後どうなるか?ママの顔を覚えていないような小さい子を残してこの世を去る死亡宣告もやった。子どもは1歳半だった。もちろん若年者のがんは、子宮頸がんだけではないが、予防できるがんの一つが子宮頸がんだということ。私たちの医療現場とはそういう場所だ。

予防できるがんがあるなら、何としてでも予防接種したいと私は考える。わかっていることができない、やればよい事をしなかったこの後悔は、取り返しがつかないので後を引く。子宮頸がんを1人でも少なくするために可能な限り予防接種を受けてほしい。自分の子どもが子宮頸がんになったら絶対後悔する。後悔しないために日本人だけやらない子宮頸がんワクチンをできるだけ多くの女の子に予防接種したい。あい小児科でも、まるクリニックでも予防接種できるので、相談、予約してもらいたい。ワクチンは予約が原則です。風邪薬と違っていつも在庫があるわけではない。

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