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蔓延防止を解除し、再び感染者数が伸びたのは偶然ではないようだ。

[2022.03.30]

東京都の感染者数が、10000人に迫った。

偶然ではない。蔓延防止策を解除し、花見や卒業式、春休みと行事が多い時期なのだから人流が増えたからだろう。

これまでと違うのは、メインが子どもだという事だろう。

小児科の発熱外来は、これまでにない高い陽性率を維持している。つまり、卒業式や保育所から持ち込まれたステルスオミクロン株は確実に家庭内クラスターを作る。小規模だが、子どもが感染したら親も感染せざるを得ない。子どもを隔離できるのは、高校生以上だろう。中学生以下に、ホテルで頑張れは無理だろう。

八潮団地のまるクリニックは年齢性別病気関係なく発熱外来を受け付けているため、高齢者の感染にはラゲブリオを積極的に投与している。かかりつの高齢者に感想を聞いてみると、ほとんどの方は軽症で推移して副作用も目立ったものはない。と言ってもまだ20人未満なので大きなことは言えない。ワクチン未接種の子どもたちも、酸素飽和度が低下するほどの事例はないが高熱で熱性けいれんを誘発して救急外来受診したという事例はあった。ただの発熱では済まないことももちろんある。花粉症の時期でもあり、症状が悪化したり、検査の時鼻の穴から入れるスワブ(綿棒)が花粉症で腫れた粘膜を刺激して耐え難い苦痛や鼻出血を起こすことも今の時期は致し方ない。心配だから検査するのではなく、症状が出てから、一回で検査が済むように親は焦らない方が良い。検査を焦る必要がない理由は、隔離期間の始まりは発熱時であり、検査で陽性確定日ではないからだ。つまり、急いで検査したとしても隔離期間には影響しないという事だ。痛い検査は少ない方が良いに決まっている。私の顔を見ると鼻を手で隠す子どもを増やしたいとは思わない。

東京は増えたが、埼玉はどうだろうか?埼玉は高止まりだから少なくとも第6波は終わっていないのでこのまま子どもを中心とする蔓延状態が続くのではないかと危惧している。

蔓延防止策をやめたとたん感染者数が伸びたところを見ると、緊急事態宣言のみならず、蔓延防止策も非常に効果があると判断できる。これからも感染防止対策や、人流抑制に対する何らかの抑止策を考えないとまた感染が爆発するかもしれないので注意したい。春休みや転勤のシーズンだから、地方が危ないかもしれない。埼玉はそろそろ打ち止めとなってほしいがどうなるのだろうか?

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