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手足口病とヘルパンギーナが再度、感染爆発。

[2022.09.15]

夏休みに一度、手足口病とヘルパンギーナが保育園や幼稚園で感染爆発した。勿論、コロナも流行ったが軽症の夏風邪は大きく報道されることはない。プールの時期が終わったので、アデノウイルスは流行っていない。

なぜか、また夏風邪が流行りだした。手足口とヘルパンギーナの逆襲が始まっている。通常どちらも発熱が軽度、口の痛みで飲みにくなるなどの症状が数日あるものの比較的早期に症状は改善する。

手足口病のウイルス排出は皮疹消失後も続く。皮疹が治れば登園可能となる。登園してからも糞便中にはウイルスが排出されていることになる。つまり、保育現場でも手足口病のウイルスは拡散されてしまう可能性が高い。登園して、トイレの作業で手洗いなどが不十分であると容易に感染爆発する。基本的な手洗い、トイレトレーニング、オムツの使い方などの感染対策が重要なことは言うまでもない。手足口病もウイルス株によっては重症化することもあるので、もちろん注意が必要だ。

しかし見逃せないのは、RSウイルス感染症だ。地味にRSウイルス感染症も増えている。特に乳児、乳幼児の発熱、咳、喘鳴、胸部雑音などがあればコロナの検査に加え、RSウイルスの検査を同時に実施するケースが増えた。印象的には罹患歴が長いため、再診時にRSを疑う事も多い。RSウイルスの検査キットは、同時にヒトメタニューモウイルスやアデノウイルスを調べられるものがある。現状は、RSウイルスより、ヒトメタニューモウイルスが多い印象だ。なぜか、アデノウイルスはほとんど出ない。インフルエンザは、大人で1例あっただけで幸い2例目は出ていない。高熱の場合、念のためインフルエンザを調べることは時々ある。

RSウイルスも予防するには予防注射しかない。リスクの高い乳幼児は、毎月一回予防注射を受けている。RSの予防注射は、ワクチンではないので予防接種とは言わない。

埼玉県の指定感染症定点報告を見直したらやはり夏風邪が再流行している傾向があるようだ。次の報告で上昇傾向があるかもしれない。コロナは減ったが、夏風邪で発熱外来があふれてしまっている。ヘルパンギーナも、手足口病もある程度診断はできるが、治療が無いので何もしてあげれないのが心苦しい。子育てママ・パパの要望に答えられないが致し方ない。有効な治療法が無いので仕方がない。

https://www.pref.saitama.lg.jp/b0714/surveillance/ryuukou.html

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