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子どもたちのコロナ対策について考えてみた。

[2022.01.15]

毎日二桁の感染者が同定されています。

その中に、小学生、未就学児がいることもあります。

小学5年生以下は、新型コロナワクチンを接種していない。つまり、幼稚園、保育園は新型コロナウイルスに免疫を全く持たない園児がほとんどだ。そんなナイーブな集団にひとたびオミクロン株が入り込めば、瞬く間に感染が広がりクラスター化する。早めに学年閉鎖、休止することも視野にいれなければならないが、基準があいまいで感染力の高いオミクロン株を想定した対応は非常に難しい。

 

幼稚園、保育園のマニュアルを作ってみた。

保育園、幼稚園の運営上必要な検査体制の御提案

現在、COVID-19新型コロナウイルス感染症を検出するには次の方法があります。

検査法は、2通りです。

抗原検査(抗原定性検査):その場で判定10分。鼻咽頭スワブ(綿棒)使用。

PCR検査当日から3日程度時間がかる。ウイルス量が少ない方も検出できる、感度が良いので見逃しが少ない。唾液、スワブどちらも可能。

検体採取は、2通りです。

唾液:簡易だが、飲食後は検出できないため起床時、あるいは1時間以上禁飲食する必要がある。口腔内の細胞を洗い流した後だと判定不能となる

スワブ:鼻から咽頭まで入れるので痛い。最も検出率が高い。精度が良い。採取が難しい。

料金については3通りです。

行政検査、健康保険検査:診察が必要。保険自己負担額を請求。濃厚接触者、アプリ、かぜ

大前提として、健康保険の検査は診断確定まで2回のみ。

埼玉県無料PCR検査等事業:県民は、不安であれば検査可能。現在、回数制限なし。毎日でも可。事業所には最適だが、県民以外は不可。所定の申込用紙に記入が必須。

自由診療:   円

 

事例を紹介します。

事例:健康保険利用(発熱外来)

かぜ症状、抗原検査陰性→PCR陽性(ウイルス量少ないがPCRでは検出できた)

事例2:健康保険利用(通常外来)

家族内陽性者有り、濃厚接触者 無症状→抗原検査陰性、PCR陰性(鼻咽頭スワブ)

翌日発熱

翌々日再診→抗原検査陽性、PCR陽性

事例3:県無料検査利用(自分で検体採取)

家族内に陽性者あり。無症状→唾液PCR検査→陽性

感染防止対策は、省略させいてただきます。

保育園、幼稚園などでの感染発生時の感染対策のステップは、3段階あります。

ステップ1:現状評価(今どのぐらい感染暴露しているのかを検査する。PCR,抗原検査)

ステップ2:リスク評価(検査の結果を評価して、リスクを明確化する。データ解析)

ステップ3:予防対策(休業、隔離、復帰)

ステップ1 現状評価:検査

ウイルスは見えません。検査するしかありません。大きく3つに分けます。

A事業所内に、感染者がいない→予防的検査(週1~月1) 予防

B事業所内に、感染者がいる→積極的検査(毎日~週1)濃厚接触者の見極め

C事業所内に、感染者が多発している→強制検査(随時、現状あい小児科は毎日唾液検査実施している)濃厚接触者と同等

A,Bは無料検査、Cは健康保険と考えましょう。

 

提案として考えられるものは、

利用者、利用者家族、職員、職員家族には、無料検査をまず実施して評価する。

発病(発症していれば原則受診)

発病していない職員は、毎日無料検査を活用(抗原検査が簡便)

子どもは原則鼻咽頭スワブ。唾液は、問題が多いので職員レベルが妥当。例えば、唾液採取のストローを他人が触ると偽陽性となるかもしれない。

ステップ2 リスク評価

検査結果は、結果が出次第あい小児科HPにアップします。氏名、診察券番号で検索可能です。抗原検査は、自己判定してください。

現状のオミクロン株の特徴として、潜伏期間3日、ウイルス拡散時期7日、軽症者が多い、のどにとどまるので咳で容易に拡散する。

上記の観点から、

症状が有れば登園させないこと。

速やかに検査を受ける。

出勤者は無症状でも、毎日検査する。(無料検査を活用する)

 

ステップ3 予防・対策

復帰に関しては、咳が収まることが第一。

発症から、スタッフは5日、利用者は7日以上経過すること

抗原検査が陰性になること

以上の3点を参考にすると最速復帰可能だと考えられます。抗原検査で陽性が出るようだと、N95マスクなど独主な防御をしない限りウイルスを排出しているかもしれません。隔離、休職期間は長くとれば長くとるほど確実です。そこはリスク管理になります。

令和4年1月15日

あい小児科 理事長 丸山善治郎

 

現状できるのは、このくらいではないか?

当事者として対策すると仮定してブログに公開する。

 

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