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地域へのウイルス拡散が解るのは、後からだ。

[2022.07.16]

感染者の数字が明らかになるのは、感染してから、疑って、医療機関受診、判定、登録、公表。ここまで2~7日かかる。保健所に登録されなければ、数には入らない。つまり、民間検査の陽性者数は無視されている。感染の広がりが解るのは、翌週ぐらいだと思えば、妥当だ。私のブログと東京、埼玉、草加、八潮の感染者数を見比べれば、私のブログが結果として正確に予測していることを証明できるだろう。私のブログは、感染者数をその日に把握するので予想というより現状報告しているだけの単なる一医療法人の生データ。エビデンスレベルは一番低い。私はウイルス学者ではなく、私は分子細胞生物学者だ。専門は、骨軟骨の分子生物学なのでウイルスのことは正直よくわからない。子どもの成長軟骨や、関節の発生、軟骨が骨に置き換わるシステムに関連する遺伝子を探す仕事をしていた。遺伝子組み換え動物を作成していたこともあり、遺伝子の操作は慣れている。阪大と長崎大学の動物実験棟が私の居場所だった。コロナウイルスのRNAの取り扱いも特に問題なくやっている。PCR検査は正確だと自負している。抗原検査や、感染の既往歴(過去の感染により微量にウイルスのRNAが検出される現象も捉えている。)も正確に評価できている。自分としては未来の感染予測はやってないが、ほぼ予想通りの展開となる。現実の公表が公的な機関より早いだけで予測でははないリアルな現在のデータというのが本質だ。

ブログが少なくなれば感染は収束するだろう。振り返ってみても、間違ってない。

正直、今やばい。夏休みに入ることは吉報だ。学校でのクラスターが減る。ちょうど子どもたちの感染が出始めたところだったので、出たところは休校、学級閉鎖してそのまま夏休みに入れる。これが学校クラスターを作らない最良の一手だ。部活はや無負えない。プロ野球がクラスター作る状況で、素人が集まって感染防護など不可能だ。感染すると思ってやったほうが良い。ワクチンで予防して、軽症でやり過ごす。あるいは、集まりから隔離した生活を選ぶ。どちらを選ぶかは、人それぞれだ。集まりをやるなら、スポーツといえど毎日抗原検査、あるいは一日2回抗原検査を実施すべきだ。検査と隔離という原則を守らない限り、オミクロン株に対峙できない。特にBA.5は感染力が半端ない。

6月28日のブログに書いたが、集まりを企画する側は疑ったら集会は中止して、まず検査という原則を守ってもらいたいものだ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/df647eb57539578f4d283f03f3705298f2cfeff1

https://news.yahoo.co.jp/articles/4e38c4eabc90733dc048a8cc078279646145503c

BA.5は、感染力が強いことは誰が見ても明らかだ。しかし、重症化するのは極まれである。感染者数の伸びに比べ、病床使用率、特に重症化病床の使用率は上がっていない。しかし、感染力が強く、感染者の母集団が増え、公表される数字と地域の感染者の数に乖離が出始めると徐々に病床が間に合わなくなり、使用率が上がる。犠牲者もでる。報道でもあるように、PCRは時間がかかるので、抗原定性検査での判定、見込み陽性などで感染の実態をとらえようとしてもある程度以上感染が蔓延してきたら保健所の数字と地域の感染者数の実態が乖離するのは明らかだ。

今、熱が出たら半分は間違いなくコロナだろう。そのうち、3人に2人はコロナという段階が数週間続きお盆のころには感染が収まっているのだろうと推察して来週の準備を着々とやることにする。

我々末端の医療機関は、受診機会の確保、迅速な診断による隔離指示、リスクの高い方にはラベブリオ投与。小児科は投与できる薬が無いので、開業小児科医は解熱鎮痛剤、風邪薬の投与以外、なすすべがない。重要なのは、保健所への登録。中等度以上の治療は、専門医療機関に委ねる。

2000回分ぐらいの準備を週末にやっておくことにする。毎日100人分PCR検査をすれば、一ヶ月、営業日20日として2000回。アッと言う間に無くなる。抗原キットは3000回分ぐらい確保してあるが、週明け追加発注することになるだろう。結構関連医療資材の調達が難しくなりつつあり正念場だ。インフルエンザが同時に流行らないことを祈っている。

私のブログを読んで、正しく行動できる人が一人でも増えれば幸いだ。コロナにかかったら、ラゲブリオ以外なにもしてあげられない。ラゲブリオは、高齢者と持病がある方、つまり4回目接種対象者だけだということだ。子どもには投与できない。

良い記事を見つけた。BA.5が肺炎を起こしやすいという言い方は、現状正しくないという数少ないまともな意見だ。https://news.yahoo.co.jp/articles/6aba63add5053f73f4a5151fdecce9d8edddec9a?page=1

勿論、リスクが高い人にとっては全ての感染症がリスクな訳だ。この記事の様に、小児科の私にとっては、既にインフル、あるいはインフルより軽い風邪のような印象を持っている。4回目接種して1週間足らずで感染した高齢者や、糖尿病の高齢者の感染者も今までより明らかに症状は軽い。ワクチン未接種の人のことは全くわからない。ちなみに東大のデータは、ワクチン未接種のネズミだろうから、ワクチンを接種した人間は参考にする必要が全くない気がする。あのレベルを報道するテレビ局のセンスを疑う。東大ブランドをはき違えている。私も以前は東大の研究者の1人だったので一生懸命やったデータは注目してほしいものだが、少なくとも臨床のデータと全く相関しないので残念なデータになるだろうと思う。

もう一つだけ。

4回目ワクチン、3回目ワクチン接種直後、3ヶ月以内でも感染予防効果は全くないと私は考えている。確かに、ウイルスの増殖スピードを遅くする程度の効果はあるものの感染しないというレベルまで効果は無いのは明確だ。家庭内感染は必発、ワクチンの効果が高い方は発症が遅れる。Ba.5は症状が軽いので、自覚がない人も多いので検査は必須。症状とウイルス量は必ずしも一致せず、二度目のコロナ感染の方の場合ウイルス量が少ない傾向がある。恐らくコロナの感染による免疫も、感染防護には役に立たないがウイルス増殖や重症化予防にはある程度役になっているような印象だ。Ba.5の特徴については速報として記載したときとほぼほぼ印象が変わっていないので修正するところはない。正直、コロナにかかって怖いのは社会参加に制限がでることだ。入試、定期試験、就業制限が最も怖い。しかも、家族全員が犠牲になる。最も怖いのは、感染症法という事になる。正直、みなそう思っているのではないか。

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