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【コロナ検査の意味を考える】

[2020.08.01]

なぜ、検査するのか?

PCR検査及び抗原検査は、感染症の拡大を防止するために法的根拠を持った隔離、入院の判断をするために行います。陽性の方は、法律に基づいて保健所が対応することになります。

それ以外の意味はないと考えたほうが良いです。つまり、陰性だったとしても検査した時点での結果であり、それ以降については何ら保証はありません。仕事を続けてよいという意味は全くないと考えてください。数日後熱が出てもう一度検査をすることになるケースも勿論あります。隔離期間、経過観察期間を短くするための検査ではありません。

抗体検査は、現在健康保険では認められていない調査、研究のための検査になります。抗体が陽性であれば、新型コロナウイルスに感染して抗体を持っていることが解ります。逆に陰性、抗体が無いと判定された場合は今後も新型コロナウイルスに感染する可能性があるため感染防止対策を徹底しなければならないと解釈します。仕事なので接触する可能性がある方々は、逆にPCR検査や抗体検査を定期的に受ける必要もあろうかと考えます。私たちは、定期的に抗体検査を実施しています。(自院のスタッフのみ)症状が無い方の検査は、健康保険の適応外ですので、自由診療(自費)になります。

無症状の方を検査する目的は、それぞれ違います。これから海外出張の方は、飛行機に搭乗したり、入国したりするためにPCR陰性の証明書が必要になるかもしれません。ただ、検査後に感染した場合その診断書はあまり意味が無いものになります。PCR検査陰性だから大丈夫なのではなく、検査日には感染していなかったということしか証明できません。その後も感染防止対策を徹底することが何より重要です。

これからのことが解らないのであれば、検査する意味が無いと考えて検査しない方もいらっしゃると思います。しかし、もし既に感染して無症状の方は他人に感染を広げてしまっている可能性があります。だから、濃厚接触者や、施設利用者の方々を幅広く検査するようになりました。目的は、個人の感染を調べる意味もありますが、主たる目的は感染拡大防止です。

PCR検査は、個人の感染の有無を調べると当時に、感染拡大を防止するために行う。

個人として意味があるのか、家族や団体として意味があるのか、国家として意味があるのかについては国民一人一人が考える問題でございます。検査には費用が掛かります。誰が負担するのかも国家で議論しなければなりません。

PCR検査が陰性だったから良かったという感想をお持ちの方が多いと思いますが、決してそうとも言えません。今後も感染予防対策をしなければならないと私は解釈します。

私は以前から、抗体を持っている人がうらやましいと思ってます。自院で通算4回抗体検査をやりましたが、全て陰性でした。

予防接種ができない現在は、新型コロナウイルスに感染して自分の体で抗体を産生するしかないのです。軽症で抗体産生が確認できるのが理想です。一定の方は重症化します。世界中同じようです。簡易抗体検査キットは、その検査精度にも多少問題があり今後も保険適応になるかは不透明です。抗体検査キットのような信頼度が高いものが市販され、保険適応されることが理想です。

メディアで発表される数ばかりに気を取られることなく、個人、団体、国家としてどのような感染拡大防止対策を取るのか御自身でよく考えて検査を申し込んでください。

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