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8月前半だけで、124人のコロナ感染を同定した。

[2021.08.15]

7月末から、発熱外来でのPCR検査数が増えた。8月に入り陽性率も2~3割となり、気が付いたら8月だけで124人も感染者を同定していた。下手すると、地方の県より多いかもと思ってしまった時もあった。お盆で一斉に地方も陽性者が増えたので今は不思議に思わない。あい小児科だけでこれだけ新型コロナウイルス感染者の発生届を草加保健所に提出したことになります。全例です。

感染者数急増

緊張感を通り越して陽性がでるのが当たり前になってきているのが少し怖い感じがします。カルテを見直すと概ね、接触歴や発熱があるので間違い、疑うような事例はほとんどないです。稀にCt値というPCRの検査データの照会依頼があるが、デルタ株が来てから迷うような事例は減りました。以前より味覚障害などが減ったのは、早く受診、検査するからだと想像しております。

草加保健所は、大変だと思います。あい小児科だけで6月の10倍、感染者が発生したことを報告している訳ですから、圏域である草加市、八潮市、吉川市、三郷市を含めるととてつもない数の感染者を毎日登録、状態観察することになります。お一人お一人に対応することはもはや困難であることは想定できます。しかし、新型コロナウイルス感染症が第二類に分類されている以上、保健所と感染症指定医療機関が対応することになります。

さて、これからどのように対応するのでしょうか?

酸素モニター(サチュレーションモニター)を貸し出しすることなど普通の医療機関ではできません。そもそも貸し出し用など無いからです。誰が管理するのでしょう?保健センターに感染者数を想定して、酸素モニターを配備していたのか疑問です。感染者の数を見てください。あい小児科だけで2週間に124人感染者が出ました。サチュレーションモニターは果たして何個必要なのでしょうか???貸し出したものをいつ、誰が返却、消毒、操作確認しながら扱うのでしょうか?非常に疑問です。

あい小児科は、医療的ケア児の訪問診療をしています。契約した患者様に定期的に訪問診療をする在宅医療を行っています。しかし、今は外来が中心で往診も、定期的な訪問診療も必要最低限に減らしています。あい小児科がPCR検査を始めたのは、医療的ケア児・者など障害をお持ちの子どもや大人に医療や介護、福祉のケアスタッフが新型コロナを持ち込まないようにするために自分たちをまず検査して陰性であることを確かめる必要があったからです。自分たちの検査のために、真っ先に設備を用意しました。理事長の私も発熱者の往診の際に就業制限が必要であると自主的に判断し、臨時休診したことがあります。昨年の4月です。その時、PCRでの迅速な診断の必要性を感じた次第です。昨年の7月に設備投資を決めました。簡単ではありませんでした。

吸引チューブや胃ろう、人工呼吸器を使っている子どもたちにコロナウイルスを持ち込むなんてことは許されないという思いからPCR検査を自分たちに始めたのがきっかけです。今も自主的に月二回PCRの全職員検査を定期的に実施しています。全職員も緊張感をもって日々感染防止対策を徹底し、幸い一人もスタッフの感染者が出ておりません。しかし、コロナも変異しながら感染力が強くなる傾向にあります。見えないコロナウイルスを見るには、PCR検査で核酸を増殖されるしか方法は無い。(PCR法に類似した方法はある)いつかはスタッフの感染者がでるだろうと常に準備はしております。その際も早く見つけて、早く復帰できるような体制を目指しております。

あい小児科にできることは、鼻咽頭の粘膜から採取した検体から見えないコロナウイルスをPCR検査で見つけることと、ワクチンです。

明日からまた、1日60人、週4回のコロナワクチン予防接種が再開します。できないことをやろうとするのではなく、確実にできるPCR検査とワクチンを粛々と継続して実施することが地域医療に最も貢献できると考えて明日から頑張ります。(PCRセンター長 記)

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