午前外来受診後、夕方には保健所に通知するスピード感。
あい小児科PCRセンターは、PCR測定装置を2台活用することにより迅速な診断を実施しております。
午前中外来受診して鼻咽頭スワブにて検体採取、外来終了後直ちに検体整理、抽出、前処理、PCR測定、判定、陽性の場合再度PCR測定を実施。陽性判定の為の二度目のPCR測定が遅れる場合は、保健所への発生届が翌日になることもございます。令和3年1月の陽性者に関しては概ね、当日夕方までに発生届を提出し、連絡、引継ぎしております。
抗原検査を実施している医療機関もありますが、抗原検査は偽陽性も多く鼻咽頭スワブの検査も2回必要になり患者様の負担も大きい。当センターでは、抗原検査はほとんど実施しておりません。理由は、PCRが同日中に結果が出るからです。最終的にはPCR検査が必要になる場合が多い為、最初からPCR検査を実施して最速で結果判定する方法を取っています。抗原検査と、PCR検査を行えばそれだけ診療報酬も高くなります。30分で入院を決めなければならないような場面であれば有効だと考えますが、そのような場面は今までございません。抗原検査とPCR検査のダブル検査より、最初からPCR検査を行い速やかに診断した方が負担が少ないと考えております。(救急医療機関や、呼吸障害が重篤な場合などは、数時間も待っていられないという場面などは抗原検査が有効です。PCRは念のため確認という意味合いになります。)
医師の診断に必要な検査ですから、医師が必要と判断すれば抗原検査も実施いたします。しかし、その必要が無いと判断した場合は一回で結論を出せるPCR検査を優先して行う方針です。血液検査だって迅速結果以外はたいてい翌日ですよね。PCR検査も急げば2時間以内で結果が出ます。
当センターでは、他の医療機関から検査検体を受け入れて測定する取り組みも実施しております。午前中持ち込みであれば、当日夕方、午後の持ち込みの場合でも翌日午前中に報告しております。
外来での検体採取から、PCR測定、結果判定まで一貫して行うことで迅速な報告を実現しています。
受診される方々で少し勘違いしている場合が見受けられました。PCR検査は早く受ければ良い訳ではありません。もちろん症状が出ている場合は、速やかに受診してください。
濃厚接触者あるいは接触の可能性があるが無症状の場合は早めの検査はお勧めいたしません。無症状であれば、自費検査となり25000円と少し高額な検査となることも一つです。最も大きな理由は潜伏期間中の可能性が否定できないからです。感染者と接触してから7日あるいは10日後に症状が出る場合もあるそうです。実際、当センターで陽性となった家族の方が数日経ってから、あるいは経過観察期間が解除されてから症状が出て陽性となる事例がありました。家族内感染の場合、時期がずれることは多くあるようです。家の中で隔離や、完全な消毒はかなり難しいためだと推察しています。
PCR検査は、点です。(その時点)ウイルスの生態を考えて検査を繰り返し実施する、あるいは全体を検査して把握するなど、時間的、空間的に評価することが必要になります。クラスター発生防止を目的に定期的にPCR健診を承っております。10人まとめて25000円でプール式PCR健診を実施しております。プール式で陽性が出た場合、オンライン診療で健康保険を利用した個別PCR検査を追加することも可能となりました。オンライン診療は個人のクレジットカードの登録が必要になります。導入をお考えの事業所様は、当院事務までご連絡下さい。